「ジュセッペ・ペドラッツィーニ」(1879〜1957)は、クレモナで生まれ、木工職人として働いていましたが、24歳の時にミラノで暮らす叔父の所へ行き、弦楽器製作に興味を持ちはじめます。
そして、当時ミラノで活躍していた「ロメオ・アントニアッツィ」を訪ね、彼からアドヴァイスをもらいながら自分で弦楽器を製作しました。もともと木工職人だった「ペドラッツィーニ」は、短期間で弦楽器の製作方法を覚え、すぐに素晴らしい楽器を製作したため、周りからも高い評価を受け、1906年には自分の工房を立ち上げました。そして、当時「アントニアッツィ」と共に働いていたミラノの巨匠「レアンドロ・ビジャッキ」にも一目置かれ、その後も非常に活躍してミラノを代表する製作家の一人となりました。

本作品は、ストラディヴァリの基本形を少し変化させ、アーチを極めて低くした「ペドラッツィーニ」独自のスタイルで、見事な完成度を誇る大変素晴らしい作品です。
そのバランスのとれたサイズ感も完璧で、地色には「ペドラッツィーニ」独自の“イエローゴールド”を、ニスは“オレンジゴールド”で、しっとりと柔らかく輝きがあり、状態は割れ傷一つないミントコンディションです。まさに「ペドラッツィーニ」が脂の乗った一番良い時期に製作した黄金期の作品となります。






「ペドラッツィーニ」の解説

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