VIGNERON, Andre  通称 ‘VIGNERON fils’1881 - 1924
アンドレ・ヴィネロン



アンドレ・ヴィネロンは、弓製作者ジョゼフ・アルテュール・ヴィネロンの息子です。
彼は時には親子で争う事もありましたが、生涯父親と共に弓製作を続けました。二人の共同作業は、演奏家達の間でも評判を呼び、商売は繁盛していたようです。


【 Andre VIGNERON の生涯 】
18819月19日 ミルクールで生まれる。
弓製作者の父 Joseph Arthur VIGNERON の下で弓製作を学んだ。
その後も彼は父親の助手を務め、自分のオリジナルのヘッドのスタイルを生み出した。
ヘッドは父親のスタイルよりも薄い。フロッグはがっしりとしていて、父親と同じ型。
190322歳4月11日 Eugenie Alice Rocjer と結婚した。
二人の間には女の子が一人生まれた。
190524歳父が他界し、Maisons Alfort の工房を引き継いだ。その後も、自分のスタイルと父親のスタイル両方を用いて弓を製作した。
シャンファーの幅が広いがヘッドは全体的に薄い。フロッグは後期にかけて華奢になり、アジャスターは短くて厚みが薄い。
191029歳それまでは父の焼印‘VIGNERON-PARIS’を押していたが、この時期から自分のオリジナルの焼印‘Andre VIGNERON’を使用し始めた。
191433歳第一次世界大戦が始まり、店を一時中断した。
192039歳仕事を再開した後、Auguste HUSSON を雇い Louis PIERNOT を助手として雇った。
父親が初期の頃使用していた‘VIGNERON-PARIS’という焼印をこの頃の弓に押している。
192443歳病の為、他界した。


アンドレ・ヴィネロンは、大量の弓を残しました。その中には、やや個性的なものもありますが、美的にも、品質も高い弓は、今でも評価されています。父親の代から親しくしていたバイオリニスト Lucien Capet の為に製作した弓は、通常よりも1センチほど長い特別なスタイルで、その名に由来して‘Capet’と名づけられています。