CHARDON, Andre1897 - 1963
アンドレ・シャルドン



アンドレ・シャルドンは、彼の祖父にあたるジョージ・シャノ(George CHANOT)が興した同族会社の三代目として、若いうちから経営に携わってきました。はじめ、彼は父親のヨーゼフ・ジョージ・シャルドンにバイオリン製作を習い、その後独学で弓について研究を重ね、弓製作史上に名前を残すほどの製作者になりました。


【 Andre CHARDON の生涯 】
18977月18日パリで生まれる。父親はバイオリン職人の Marie Joseph Georges 母親の名前は Berthe Sieur 。
191215歳父親からバイオリン製作を学ぶ。
191517歳4月6日、軍隊に召集される。
当時は兵役義務があり、何年かの軍役訓練の後、出征しなければならなかった。
191921歳6月28日、戦争が終わり、パリへ戻ってきた。
192023歳戦時中に文通をしていた Emilie Larue と結婚。
193033歳この頃から弓に興味を持ち始め、研究を重ねる。初めは Francois Xavier TOURTEDominique PECCATTE といった巨匠の弓を基本にして製作したが、彼は一家の経営するバイオリンショップを通して、ロンドンの Hill が使用していたアンダースライドの事を知り、徐々に自分のスタイルを確立していった。
193740歳パリの弓のコンクールに出展。
同世代の弓製作者、Emile Auguste OUCHARDAndre Georges RICHAUME も出展していた。
その後彼は、弓製作の才能をのばしていき、製作者として認められるようになっていったそして、パリの Rome通りに自分の店を構えた。
194952歳父親の Georges CHARDON が他界。一家のバイオリンショップの責任者として妹と共にお店を経営するようになった。
お客の弓の修理や調整などに忙しくなり、徐々に弓の製作量は減少していった。
196366歳8月24日 他界。


アンドレ・シャルドンの祖父、ジョージ・シャノはバイオリン製作家であったが弓をこよなく愛していました。1870年代に弓の材料となるフェルナンブーコやヨーロッパ中から集めた弓をバイオリンと交換する為に大量に仕入れ、それらを財産として、また、弓製作が出来るようにとアンドレ・シャルドンに残してくれました。そのおかげで、シャルドンは弓製作者として実績を残すことが出来たのでした。